ジプシーバロン

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NOV 2025

 

あらすじ

第一幕

舞台はハンガリーの寒村、テメーゼ・バナードである。

ハンガリーを統治していたトルコの最後の総督は、1717年のベオグラードの戦いでオーストリア軍に追われ逃亡した際、莫大な軍用金をこの地方に埋め、生まれたばかりの娘をジプシーの女占い師ツィプラに託した。ザッフィと名付けられたこの女の子は、ツィプラによって育てられた。

一方、大地主バリンカイは、トルコ人と気脈を通じていたという嫌疑をうけて亡命したが、その後この土地に勢力をふるうようになった豚使いジュパンは、亡命中に死んだバリンカイには嗣子がないと言いふらして、遺産や土地を自分のものにしようと企んでいる。ところがバリンカイの遺児シャンドール・バリンカイは今は成人となって、皇帝の特赦により父の遺産を正式に相続することとなり、ハンガリーにやってきた。一緒に来た皇帝特使カルネロは父親の遺産を正式に彼に譲渡する役である。

ジュパンは娘アルゼナとバリンカイを結婚させようとするが、アルゼナはそれを避けるため、「男爵の位を持っている人とでなければ結婚しない」と公言する。人々が引き上げた後に残されたバリンカイに、ザッフィの歌声が聞こえてくる。(合唱≪ジプシーの歌≫)

ツィプラはジプシーたちに、新しく地主となったバリンカイを自分たちの領主だといって紹介し、バリンカイは自分を「ジプシーの男爵」だと名乗る。そして、ザッフイはバリンカイ家の花嫁だという。

第二幕

舞台はバリンカイの屋敷近くのジプシー部落である。

ツィプラは「私は昼も夜もご主人様の財宝を見張っていた」と静かに語る。バリンカイが「君こそ私の愛する妻」と喜びを歌うと、ザッフィも「なんという幸せ」と応え、情熱的な2重唱となる。(デュエット≪愛の歌≫)

ツィプラは、夢の中でバリンカイの父親が宝の隠し場所を教えてくれたという。半信半疑のバリンカイが、ためしにその場所の石を叩くと、うつろな音がするところがあり、そこから貨幣や宝石が出て来る。3人は喜びのワルツを歌う。(「おやおや、彼は笑っている」、≪宝のワルツ≫)

すると、ドラの音とともに朝が来て、パリ(呼び男)の呼び声につられてジプシーたちが仕事を始める。(合唱 アンサンブル)

「誰が保証人になって結婚したか」と詰問されたザッフィは「うそ鳥が牧師の代りをつとめ、頭上を飛ぶ2羽のこうのとりが証人である」と答えて、人々を呆れさせる。(≪愛の歌≫「結婚の証人は」)

そこへ1隊の軽騎兵を率いてホモナイ伯爵が登場する。この司令官はバリンカイの旧友だが、スペインの戦争に従軍する兵士を募集するために来たのである。ホモナイ伯爵は勇ましく祖国愛に満ちた歌を歌う。(アリア≪徴兵の歌≫)徴兵の酒を飲んだ者は募兵に応募したと認められるわけだが、酒好きのジュパンとオットカールはうっかりそれを飲み干してしまい、たちまち軍帽をかぶせられてしまう。(合唱:「ウィーンへ!」)

ジュパン家の人々がザッフィを侮辱するので、ツィプラは、ザッフィの出自を明かし、しかもオーストリア皇帝の血統を受けていることを説明する。バリンカイは、身分の違いから、彼女を妻にすることができなくなったと感じ、父の遺産全てを国家に奉納して従軍する。

第三幕

舞台はウィーンのケルントナートール劇場前の広場である。 スペインに遠征したオーストリアの軍隊が続々と凱旋してくる。ジュパンは、意気揚々として先頭に立ち、戦利品を携えて自分の見当違いな勇敢な戦い振りを述べ立てる。(アリア≪ターヨ海岸の歌≫)

軍隊の主戦部隊が到着。ホモナイ伯爵、バリンカイを先頭に威風堂々の行進が繰り広げられる。ホモナイ伯爵はバリンカイの功績をたたえ、彼が国家に寄付した財産を改めて返却し、彼を貴族に列して、ザッフィとの結婚を許す。その時、従者を従えたザッフィが現れ、2人は相抱き、めでたく結ばれる。

プログラムとキャスト

指揮:ギュラ・ファイファー;ピーター・オーバーフランク

 

クリエイター

イグナッツ・シンツァー:モル・ヨカイの短編小説に基づき、以下の作品を執筆:

アレクサンダー・フィッシャー:歌詞翻訳:

ヤノシュ・デネス・オルバン:教科書翻訳:

ギュラ・ファイファー:音楽監督

モニカ・サボー:合唱指揮

ジュザンナ・ネメス:振付助手

アンナ・ブジドソ:振付助手

ベア・ナジ:演出助手

クディル・ジャスミン:演出助手

アンドリュー・タッカー:芸術助手

ピーター・アクスマン:音楽監督助手

ガボール・バルタ:音楽監督助手

シルヴィア・ラウファー:音楽監督助手

ヤノシュ・ミハリクス:音楽監督助手

ラズロセーケレス: 音楽監督アシスタント

ジョン・トゥリ=ナジ: 音楽監督アシスタント

エリザベス・テューリー: セットデザイナー

クリスティーナ・ベルセニー: 衣装デザイナー

アッティラ・トコス: アソシエイト振付師

Szabolcs Gombai: アソシエート振付師

イベット・ボジク: 監督 - 振付師

 

キャスト

ピーター・アレクサンダー: アレクサンダー・バリンケイ

ピーター・バルチョ: アレクサンダー・バリンケイ

バラズ・パップ: アレクサンダー・バリンケイ

ダイアナ・キス: ザフィ、ジプシーの少女

バーバラ・ボルダス: ザフィ、ジプシーの少女

Eniko Eva Levai: Szaffi、ジプシーの女の子

ロラント・ナジ: ピーター・ホモネ伯爵

ジョージ・ローズサンダー: ピーター・ホモネ伯爵

アッティラ・エルドス: ピーター・ホモネ伯爵

モニカ・フィッシュル: チプラ、ジプシーの女性

アレクサンドラ・ルゾ: チプラ、ジプシーの女性

ティメア・ティマール: チプラ、ジプシーの女性

ピート・アダム・デイビッド: ズパン・カルマン、裕福な豚商人

ソーマ・ランガー: ズパン・カルマン、裕福な豚商人

アコス・ヤシュニク: ズパン・カルマン、裕福な豚商人

ルカ・ボイトス: アルセナ、ズパンの娘

ブロンド ダイアナ: アルセナ、ズパンの娘

ダルマ・スーレ: アルセナ、ズパンの娘

タマス・フェルデス: カルネロ、帝国長官

ガボール・デッシーザボ: カルネロ、帝国長官

アッティラ・ネメス: カルネロ、帝国長官

ズザ・カロサイ: ミラベラ、ズパン家の家庭教師

妖精フランコ: ミラベラ、ズパン家の家庭教師

モニカ・ヴァザーリ: ミラベラ、ズパン家の家庭教師

ヴィクトル・デニス: オットカル、彼の息子

ピーター・ラキ: オットカル、彼の息子

Balázs Tassonyi: オットカル、彼の息子

ブリギッタ ホルトバージ: シャフィの猫

アンナ・ブジドソ: シャフィの猫

ブダペスト オペレッタ劇場

ブダペスト・オペレッタ劇場は、ここ数年、毎年来日しています。そのため、海外のオペレッタ来日公演では、最もなじみが深いでしょう。ただし、ハンガリー国内でオペレッタに関しては、2年に1回程度の公演で、そのほかの年は、ガラ・コンサートだけの上演となっています。

オペレッタファンの方ならばご存じのように、現在のブダペスト・オペレッタ劇場は、“チャールダーシュの女王”で主役のシルヴィアが出演していたツァラエティ劇場、オルフェウムの跡に建っています。劇場は、トロリーバス(懐かしい)が通る、ナジメツォー通りにあります。この付近は、劇場が多く、ガイドブックなどでは「ブダペストのブロードウェイ」などと紹介されています。

ブダペスト・オペレッタ劇場では、当日の出演者はチケット売り場横の「ボード」に掲出されます。

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